再生的未来を目指す活動に参加しよう

再生は大地だけでなく人々をも涵養します。

翻訳:斉藤 孝子

 私たちは物質世界に住んでおり、その大部分は使い捨てです。実際、活動グループ、サーキュラーエコノミー(Circular Economy)によると、毎年、世界経済に投入される何十億トンもの材料のうちリサイクルされるのはわずか9%です。弊誌読者様は敏感に察知なさるように、気候変動を引き起こしているのは天然資源へのこの凄まじい需要です。しかし、これから脱する方法があります、循環です。

 リーサージェンス&エコロジスト今号は、再生をテーマに探ります。つまり自然によって気づかされたシステムですが、そこでは廃棄物が新たな成長の源になるのです。 基調記事でハーバート・ジラルデ (Herbert Girardet)が述べているように、再生技術の開発こそが、我々の時代の体系的な危機、すなわち気候変動、河川の汚染、プラスチック汚染に対処できる唯一の道です。もし経済システムが繁栄するものであるのなら、それは自然のように、つまり再生するように機能するはずです。

 エコロジスト編集者のブレンダン・モンタギュー(Brendan Montague) 生態学者による特集記事では、循環型経済とそのシステムの実例を、免疫機能を強くする砂場から製紙工場汚泥の可能性まで見て​​いきます。「循環型経済は、製品を最高の価値で、できるだけ長期に循環させる」とアリ・ムーア (Ali Moore) は述べており、それはブレグジット後の製造業者、小売業者、消費者に、より安定した環境を提供できるアプローチです。

 私たちの死後には、私たちと自然との関係性を変える動きすらあります。倫理的生活の^ページで、キャサリン・アーリー (Catherine Early) は天然埋葬が増加している傾向を探り、人体組成組換法の開発をしているカトリーナ・スペイド (Katrina Spade) と会談します。「森林では、有機物が成長し分解し、そして全ての新しい生命の主成分となります。そのサイクルは非常に完璧です。死者から土壌を作り出せるなんて、なんと見事なことでしょう。」とスペードは語ります。

 スコットランド北部で有機農場を経営しているローレル・フォアマン (Laurel Foreman) は、再生は土地だけでなく人々をも涵養すると語ります。4分の1が自然保護区である彼の農場は、来てくれる人々の働きに頼っていますが、そのお返しに、その人々は自由と癒しの感覚をもらいます。「それが循環の廻り方です」とフォアマンは言います。

 芸術のページでは、写真家のスーザン・ダージ (Susan Derges) により、このつながる感覚が映し出されています。水の一生を辿るその作品は、再び自然とつながりたいと切望する気持ちをしっかり捉えています。

 私の記事では、デイビッド・アッテンボロー (David Attenborough) のダボス会議でのスピーチ、「エデンの園はもはや無い」を見出しにしました。私たちは自然を根こそぎ変えつつあります。人々は、危険に晒されてるものが何なのかを真に理解することが必要で、そうすれば、企業や政府が「実用的な解決策に着手するのを早めることができます。同会議でのグレタ・トゥンベルさん16歳のスピーチは、おそらくもっと辛辣な警告でした。「私が毎日感じている恐れを、皆さんに感じてほしいのです、そして行動してほしいのです。」

 サーキュラーエコノミー(循環型経済)は2019年の報告書に、1.5℃の世界は循環型でしかあり得ないと記しています。地球温暖化に対して、私たちはその均衡を崩すことができます。そのためには、活動に加わり、再生的未来を目指さなければなりません。

 最後に、グレッグ・ニール (Greg Neale) のThe Resurgence Trust 編集長辞任が決まりましたことをお伝え致します。彼の今後の活躍を祈念します。

マリアン・ブラウン

編集者

リサージェンス & エコロジスト 日本版

リサージェンス誌は、スモール・イズ・ビューティフルを提唱したE.F.シューマッハらが始めた社会変革雑誌で、サティシュ・クマールさんが主幹。英国で創刊50年、世界20カ国に読者4万人。環境運動の第一線で活躍するリーダーたちの、よりよい未来への提言で、考える糧を読者にお届け。また、詩や絵などのアートに溢れているのも特徴。

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