急進的なリサージェンス

昨日、今日、明日、、、まっさらな考えにようこそ。

今号では、来年の50周年の祝賀に向けてカウントダウンを始めます。1966年5月のことでしたが、リサージェンスの初版が世に出ました。執筆者たちの主な懸念は、冷戦、それに伴う不安材料は、原子力による滅亡、べトナム戦争その他の紛争でした。しかし、創立編集者のジョン・パプワース (John Papworth) が趣意書に記しているように、リサージェンスはただ単に「もう1つの平和雑誌」ではなく、新世代の多様な懸念をより多く届ける試みでした。

 ほぼ半世紀が過ぎ、リサージェンスの初期の号を読返すと心を奪われます。所々イラストが付いたページには、しっかりと響く意見、ルポ、発案があり、文章スタイルの多くは、今日では生真面目過ぎるようなものでした。しかし私が感銘を受けたのは、的を得た内容がいかに多かったかということ。それは今日の懸念の中心となっている問題や着想です。環境への脅威、とても強力な国家や企業に直面する個人や小さなコミュニティーの権利、社会正義の問題点、宇宙における私たちの場所のホリスティックでよりスピリチャルな理解の必要性。そして、初期のリサージェンスは、文学その他の芸術、世界の美を余すところなく見る方法に関するものでした。

 こういう理由もあって、今後何ヶ月かの間に、初期の号から記事をいくつか再発行します。素晴らしい執筆者や思想家の何人かを賞賛するのです。彼らはリサージェンスに(3年前に統合後は、リサージェンス&エコロジストに)貢献してきました。レオポルド・コアー (Leopold Kohr) の「新急進主義」という記事から始めます。しかし、単に保管品の埃を払って出すというものではなく、リサージェンスのたゆまぬ精神を思い起こさせるものです。今号の中で、その精神が生きていて活発です。

 本当に急進的なグリーン政治家のキャロライン・ルーカス (Caroline Lucas) がリスト化したのは、企業の影響により民主主義が壊された手法。急進的な環境活動家のヴァンダナ・シヴァ (Vandana Shiva) は、 大自然のために起こす運動から健康と富の新たなパラダイムへ向けて動く方法を示しています。チャールズ・アイゼンスタイン (Charles Eisenstein) は、ある若い女性が暮らしの中で急進的に選ぶ物語を語っています。基本理念のエッセイでステファン・ハロッド・バナー (Stephen Harrod Buhner) は、尚いっそう急進的で、文明化自体のまさに概念そのものに異議を唱えています。それから、自身のコラムで、編集長のサティシュ・クマール(Satish Kumar:ステファンが語るのを聞いて以来、彼の文章を特集するのを熱望してきた人で)は、急進的な愛について書いています。

 どのページにも、この急進性は芸術ページにも見られます。ロマンチックで急進的なサミュエル・テイラー・コルリッジ(Samuel Taylor Coleridge:エコポエムの新シリーズの最初の話題)から、いかに私たちは大自然を見つめて、いかに見つめられているのかという映像作家サラ・ウッズ (Sarah Wood) の調査まで。それから、論評ページ(今月紹介するのは、新しくて刺激的な本で、いかに大自然と関わるか吟味しているもの)自体が、急進的な思考の新しい世界をたくさん開いています。

 ですから、お祝いする事が相当あります。過去の号を振り返るにしても、未来を見据えるにしても、あらゆる挑戦と可能性があります。読者の皆さんも一緒に旅を愉しんでいただけたらと思います。

グレッグ・ニール (Greg Neale)

編集者

A Radical Resurgence • Greg Neale

Yesterday, today and tomorrow - welcome to fresh thinking

リサージェンス & エコロジスト 日本版

リサージェンス誌は、スモール・イズ・ビューティフルを提唱したE.F.シューマッハらが始めた社会変革雑誌で、サティシュ・クマールさんが主幹。英国で創刊50年、世界20カ国に読者4万人。環境運動の第一線で活躍するリーダーたちの、よりよい未来への提言で、考える糧を読者にお届け。また、詩や絵などのアートに溢れているのも特徴。

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